yamasan-sy’s diary

将棋や資格取得、資産運用などについて、書いていこうと思います。

【棋書紹介】レベル別コース問題集【隠れた名著】

f:id:yamasan--sy:20211119143423j:plain今回は棋書紹介をしたいと思います。今回ご紹介したいのは、レベル別コース問題集で、このシリーズは、日本将棋連盟が発行する月刊誌”将棋世界”に連載されている”昇段コース”から、あるレベルの問題のみを抜粋し、本にしたものです。その特徴は、ざっと以下の通りです。

1.類書が少ない、”レベル別”の問題集である。

2.序盤・中盤・終盤から満遍なく出題される。

3.正解手だけでなく、それ以外の手の解説もされている。

順に見ていきます。

 

1.類書が少ない、”レベル別”の問題集である。

次の一手問題は数多く出版されていますが、多くは様々な難易度の問題をまとめたもので、言うなれば総合問題集です。”ひと目の手筋”のように初級者レベルの問題集などもありますが、それでも”初級者”というざっくりとしたくくりでしかありません。

本シリーズは、二段コースなら二段レベル、三段コースなら三段レベルの問題のみを厳選しているので、完全なレベル別問題集です(※体感的には二段コースといっても、1級くらいの方でも対応できそうではありますが)。

受験などもそうですが、自分に合った問題集を解くのが実力UPには役立ちます。私も二段コースから買い始めて、今は四段コースを解いています。

2.序盤・中盤・終盤から満遍なく出題される。

序盤と中盤、中盤のみ、終盤のみといったように、段階に特化した問題集も多く、それはそれで弱点強化などに役立ちますが、本シリーズは序盤から20問弱、中終盤からそれぞれ40~50問ほど出題されます。この利点として、強化ポイントが分かることが挙げられます。例えば二段コース問題集を解いたら、中盤の正答率が悪かったとします。これは裏を返せば、中盤を強化すれば三段が見えてくるとも言えますね。このように、次の段階に進むために、何をすればよいかがある程度客観的にわかることが、利点の1つと考えます。

 

3.正解手だけでなく、それ以外の手の解説もされている。

本シリーズは将棋世界に掲載された問題を基に作られています。送られてきた解答を集計し、問題ごとの正答率が算出され、目立った誤答については何故それがダメなのかという説明もなされるのです。多くの問題集では、誤答はせいぜい1つくらいしか解説されませんが、本シリーズは3つ4つの誤答について、ダメな理由が解説されます。

問題集を解いていて、自分が考えた手が誤答であるばかりか、それについての解説さえなかった、ということはありませんか?本シリーズは、その心配があまりないと言えるのです。

注意点

以上のように、非常にオススメできる本シリーズですが、注意点もいくつか挙げておきます。

1つ目は、元が昇段コースの問題なので、初段以上のコースしかないということです。ですので対象としては、おおよそ2級以上の方になるかなと思います。

2つ目は、難易度がやや易しめであること。例えば二段コースなら1級や初段の方でも問題なく解けると思います。もちろん、中にはかなり歯ごたえのある問題もあります。

他にも、本シリーズは既に書店では売られていないので、ネットで中古を買うしかないというのも、”中古は嫌という人には厳しいかもしれません。僕も状態がなるべく良いものを買うようにしています。

以上のようにいくつか注意した方が良い点もありますが、それを差し置いてもとても質の良い問題集だと思います。僕自身は、次の一手問題集はほぼ本シリーズを使ってます。

 
今回は以上になります。お読みいただきありがとうございました!