yamasan-sy’s diary

将棋や資格取得、資産運用などについて、書いていこうと思います。

ネット将棋における棋力詐欺やソフト指しについて思うこと

今回は、ネット将棋界隈でちょっとした話題になっている、棋力詐欺やソフト指しについて思うことを述べてみます。一応ざっくり説明すると、棋力詐欺と言うのは、例えば”実際の棋力が初段なのに五段あると主張する”ように、棋力を偽ることを意味します。ソフト指しというのはいわばカンニングのことで、主にネット将棋の対局において、将棋ソフトが示す手を指すこと(自分で考えた手ではなく)を意味します。

で、こうした問題で、今ネット将棋界隈はちょっと盛り上がってしまっているわけです。あるyoutuberがソフト指しを告白し炎上したり、別なyoutuberが数年前のソフト指しや棋力詐欺を疑われたり、その人に疑いの目を向けた別なyoutuberが今は攻撃の対象になっていたり…あちらこちらで火の手が上がっている印象です。

基本的にこういう問題は静観が賢いと思うのですが、一部で思った以上に長引いていて、「いつまでやってんねん」とツッコミたくなり、記事にした次第です。

まず棋力詐欺について思うのは、個人的には偽っていようといまいとどちらでも良いと思っています。理由は、いずれにせよ自分の人生に関係ないからです。ある人の棋力詐欺によって、自分の年収が半分になるとかなら声も上げたくなりますが、そんなことはないわけで。

また、仮に棋力の証明をしようとしても、ネット上ではほぼ無理だと思うんですよね。例えば僕はアマ三~四段ですが、それを証明しろと言われると非常に困ります。自戦記の棋譜だって別な人の棋譜を載せているだけかもしれません(実際は全て自分の棋譜ですが、疑おうと思えば疑えるわけです)。「それならば」と自分のアカウントを晒しても、今度はそれが自分のものと証明しないといけない。免状は持っていますが、その場合は自分の本名をネットに晒すことになる。ということで、棋力証明は至難の業だと思うんですよ。だから、この件に関しては、棋力詐欺を疑い証明を求める人も、それに応じて証明しようとする人も、双方不毛なことやってるなと感じます。

次にソフト指しについてですが、これに関しても僕自身は疑ってもいないし信じてもいない、どちらでも良いという考えです。これもネット上の話なので、完璧な証明は出来ないでしょう。100%黒(白)と言い切れない以上、誰もが納得する着地点はないと思うんですよね。自分が信じたいものを信じ、それに基づいて、お互い”永遠に”主張し合うことになると思います。その時間に果たして価値があるのか。僕なら、その時間を将棋や資格の勉強、筋トレに充てたいですが。

ソフト指しは絶対的に悪ですが、かといって根絶は出来ない。何せネット上ですから。だから、常にそのリスクがあることを念頭に、ネット将棋やっていくしかないと思うんですよね。で、疑わしい人がいたら黙って運営に通報し、判断をゆだねる。「高段者から見たら黒」と言う主張もあるようですが、正直どうでもいいです。運営の判断が絶対とは言いませんが、運営が対応しなかった以上は、そういうことと受けとめるしかないのではないでしょうか。

 

最後に、僕は対人援助職の端くれなので、その立場から1つだけ。人間には確証バイアスというバイアスがあります。これは、仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のこと。”人は見たいように見るし、考えたいように考える傾向がある”ということですね。客観的に物事を捉えるのって本当に難しいです。このことを自覚しておけば、youtubeTwitterなどで我こそは正義とばかりに”力強い”主張をするのではなく、もう少し落ち着いた対応が出来るようになる気がします。