yamasan-sy’s diary

将棋や資格取得、資産運用などについて、書いていこうと思います。

級位者の方が将棋アマチュア初段になるためにやるべきこと 中盤編

今回は中盤編になります。中盤は序盤の次の段階で、駒と駒がぶつかり合う段階になります。

 

序盤は定跡に頼っていけばそう大崩れすることはありませんが、中盤はこれといった羅針盤はなく、自分で考えて指していかないといけません。どんな手を指せば良いか分からず、迷った挙句変な手を指してしまう…これはもうあるあるです。中盤はめちゃくちゃ難しいです。

 

難しいがゆえに、中盤で何をすべきかと問われても、僕ごときがはっきり「これをすれば良い」などと大層なことを言えないのが実情です。ただ、自分なりに将棋に取り組んできて、いくつか思うところがあるので述べていきたいと思います。

 

1.手筋をたくさん覚える

手筋とは、戦いを有利に進めるテクニックみたいなもの、と理解してください。中盤は戦いが起こる段階なので、手筋の勉強は理にかなっていると言えます。

 

特に重点的に勉強したいのは歩の手筋です。たたきの歩、連打の歩、継ぎ歩に垂れ歩…と、歩を使った手筋はたくさんあります。歩は将棋で1番価値が低い駒。だからこそ、歩をうまく使いこなすことが大切なのですね。

 

2.中盤で気を付けたいこと

次に、中盤でどういうことを考えて指していけば良いのか、いくつか僕の考えを述べたいと思います。文字だけだと分かりにくいと思うので、適宜実際の局面図を用いて説明します。

①駒損をしない

これは分かりやすいと思いますが、時間に追われて暴発気味の手を指してしまうことは、誰しも経験あるのではないでしょうか。ただ、駒損はそのまま戦力差に繋がりますので、基本的には避けるのが無難です。特に穴熊相手で駒損するともう厳しいです(というか、穴熊の場合は駒得でも厳しいことがあります)。

 

ただ、裏を返せば、例えば穴熊に囲っている場合は、駒損の攻めでもOKということになりますね。俗にいう穴熊の暴力というやつです。

②相手の駒組を見ながら指し手を選ぶ

こちらの図をご覧ください。これは将棋アプリで実際に行われた対局の局面図になります。1級対2級の対局で、戦型は相振り飛車ですね。

 

今、先手が▲4六歩とついたところ。これ自体は疑問手でもなんでもないですが、不必要な1手だったと思います。なぜでしょうか。後手の攻撃陣を見てください。

後手の攻撃陣を見ると、飛車銀歩が4筋を狙っていますね。そこに向けて先手は歩を突いてしまったわけです。これを”争点”と言い、先手がこの歩を突いたために、後手に△4五歩から駒を前進させる権利を与えてしまいました。

 

実戦は先手がこのあと銀冠への組み換えを目指しましたが、やはり後手に△4五歩から仕掛けられ、組み替える間もなく負けてしまいました。

 

戻って▲4六歩とした局面。ここは▲6八銀と銀の活用を図る手や、▲8六歩など攻めの態勢を整える手を指した方が良かったように思います。相手はどこから攻めてくるのか、相手の陣形はどこが手薄か…相手の駒組を見ながら、こちらも駒組をすることが大切です。

③大駒交換するときは、その先も考えておく

こちらも将棋アプリで実際に行われた対局の局面図です。1級の方同士の対局で、対抗系の出だしから、先手の▲4五歩に後手が△同歩と応じたところ。互いの角が向かい合っていますが、角交換して大丈夫でしょうか?

結論から言うと、角交換してOKです。後手の飛車の位置に注目してください。先手から▲3三角成とし、お相手が△同桂と応じたとします。そこで▲4四歩が手筋の叩き。同金なら▲6二角で、これはもう、”勝ったな風呂入ってくる”状態でしょう。

ちなみに角成に同玉(同金)も先手が良くなります。ただ実戦は▲4五同銀としたため、△4四歩とされてチャンスを逃すこととなりました。

 

このように、大駒を交換するときは、交換後に打ち込む隙があるか、打ち込まれる隙がないかを考えることが大切です。そして余談ですが、ここでもやっぱり歩の手筋が出てきましたね。

④歩がぶつかったら、取る手から考える

相手が歩をぶつけてきたときに、取るか取らないか、迷うことがあると思います。僕もしょっちゅう迷います。

 

考えても考えても判断がつかない…そんなときは、とりあえず取ってしまいましょう。それで相手の術中にハマることもあるかもしれませんが、それを経験値として割り切れば、決して悪いことばかりではありません。

 

3. 中盤の勉強にオススメの棋書

最後に、中盤の勉強にオススメの棋書をご紹介します。たくさん挙げますが、全て僕が実際に読んだものです。それなりの質は保証します。

①ひと目の手筋・羽生の法則

 

2冊とも、言わずと知れた名著ですね。駒ごとの手筋が書かれていて、特に羽生の法則は解説も詳しいです。ただ2冊に共通する難点として、どちらも部分図の問題ばかりである、ということが挙げられます。

②将棋パワーアップシリーズ 実戦手筋・次の一手

そこでお勧めしたいのがこちらになります。これは全体図を使った手筋問題集で、難易度も簡単なものが多いです。級位者の方でも十分勉強になる1冊だと思います。僕も4周ほど回しました。

③上達するヒント 最強将棋レクチャーブックス 

最後にオススメするのはこちらになります。これは中盤に限らず、序盤から終盤にかけての”考え方”や方針の立て方”を述べた珍しい1冊です(というのも、問題集は多いですが、考え方をまとめた棋書は決して多くないからです)。

対象は初心者から四段とありますので、難しく感じるところもあるかと思いますが、将棋は結局暗記ではなく考えるゲームなので、考え方をまとめた本書はきっと役に立つと思います。

 

おわりに

以上、駆け足で中盤をまとめ…たつもりでしたが、字数がまもなく6000を超えるという…どうしてこうなった\(^o^)/

 

なるべく自分の言葉で書いたつもりですが、分かりにくいところがあればご指摘ください。今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

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